2008年12月31日水曜日

2009年へ

年の瀬の東京、慌ただしいね。
新宿・伊勢丹のデパ地下歩いてたら2秒に1回人とぶつかるような勢いだったもんね。

東京はモスクワと比べるとやっぱり随分と暖かい。
冬本番ではないと言っても、かなり過ごしやすいなと思っちゃうね。
気候だけじゃなくて、居心地の良さも勝手に含めてるかもしれないけど。

でも家の中は逆に寒いわ。
モスクワは温水による集中暖房で建物内全体が暖かく保たれているから、エアコンも何も必要ないのよ。夏にお湯が出ない期間があるのは、この集中暖房に備えてボイラーをチェックする為。
暖房効かなかったらほんと死亡だから。

この暖房システム、逆に微妙な温度調節ができないという欠点もあって、特にうちのアパートは暑くてTシャツ短パンで寝ても朝起きたら汗かきまくりの時もあるくらい。

てなことで、東京では家の中が寒いので、そこで風邪をひかないようにケアです。

それにしても日本では何食っても旨いっすね。
28日に戻ってきて、そのまま新宿で山頭火の塩ラーメンと中村屋のインドカリーをはしご。
その後も焼肉、すき焼き、お好み焼き、そば、などなど食いまくっております。
正月明けに定期健診だから悪影響が出ない程度に食いまくり飲みまくりですわ。

話は変わって、
お世話になってる先輩に2ヶ月前女の子が生まれたので、一目見ようと昨日お宅訪問。
訪問前に出産祝いの品を探してたら、ルミネでいいもの発見。

マトリョーシカ柄のベビー服!
どうよ、このマトリョーの嵐。

よくもまあこんなの売っててくれましたよ。
これを見つけてしまった以上シモニフ的にはその他の選択肢は消えたので、同じ柄のよだれ掛けとセットで即購入。
先輩夫妻にも好評、爆笑でした。

くれぐれも、悪い夫に似ないように育って欲しいもんです。

同じルミネにて、
マトリョーとロシアの人気キャラ・チェブラーシカのステッカーを見つけました。
いいねーと思って購入し、早速、黒RIMOWAに貼り付けました。
どうでしょう。
日本人はみんなRIMOWA持ってるから、これで見事に差別化できたと思わない?
ロシア限定版RIMOWA。
ちょいとキュート過ぎますかね・・・

ということで、もうすぐ新年ですが、皆さん本年は大変お世話になりました。

個人的には激動の一年で、わけもわからず過ぎ去って行ったという感じでしたが、来年は少しは落ち着いて、仕事にプライベートに充実した生活を目指したいなと。
攻めに転じますよ。

来年もよろしく!

良いお年を。

2008年12月21日日曜日

Xmas in Moscow

もうすぐクリスマスだね。
日本のクリスマス、盛り上がってる?

去年のクリスマス何をしてたか全く思い出せないシモニフですが(仕事か合コンかな?)、今年もこれといった予定がないので残念ながら記憶に残らないクリスマスになりそう。

2,3週間程前からここモスクワでもクリスマスの飾りつけが目立つようになってきました。
赤の広場でもご覧の通り、大きなツリーが。
場横にあるグム百貨店のイルミネーションもきれいでしょ。
今、広場では期間限定でスケートリンクが登場していて、みんな楽しそうに滑ってる。
これが結構上手いんだよね。

12月25日はさぞかし盛り上がるんだろうな、と思いきやそうではない。
ロシア正教のクリスマスは1月7日。
12月25日は特に何もないみたい。
でも、数週間前からこうしていろんなところでキラキラやってます。

聞いた話じゃ、通りや店で見かけるこうしたツリーや電飾の設置は行政からの指示による、なんて嘘みたいなほんとの話もあって、確かに町全体で盛り上げにかかってる感じもするね。

ロシアでは年末ギリギリまで働くかわりに、年始の休みが長いんです。
来年は1月10日までお休み。
だからクリスマスは新年と一緒に祝うようなもんだね。
クリスマスよりも年明けの方が早いし、「メリークリスマス!」っていう言葉はほとんど使われず、「新年おめでとう!」という言葉ばかり見聞きするんだ。

ロシア人の新年の迎え方。
大晦日の夜は基本的には家族や友人と集まって、年越しを待つそうです。
年が明けた瞬間みんなでどんちゃん騒ぎで朝まで延々と盛り上がるんだとか。
日本で言えば、除夜の鐘が鳴ったと同時に鏡割りして日本酒をあびるみたいな感じ?かな。
わたくし年末年始は日本に帰る予定なので、モスクワの様子を観察できませんが、ロシア人と一緒に年を越すというのも一度くらい経験してみてもいいかも。

ちなみに、ロシア正教暦のお正月は1月14日。
祝日にはなりませんが、この旧正月を終えるとクリスマスツリーもついに姿を消すことになるみたい。

今日、町をぶらつきながら、写真のようにツリーと装飾グッズを販売してる店を見つけたので、覗いてみました。
一般家庭でもツリーを買って飾り付けするんだろうね。
注意してみたら、牛を使ったグッズがやたらと多い。

なんで?
来年は丑年だから?
んなわけないだろ。
と一人でツッコミを入れつつ、
もしかしたらロシアの新年は毎年牛でお祝い?
なんて思ったものの、きっと違うよな。

知り合いにちらっと聞いてみたら、
なんと、
丑年だから、
がその理由みたい。

なんで???
ロシアだよ?
そう言えば、この前ウクライナでもお土産として牛の人形もらってたわ。

謎のまま新年を迎えそうです。

2008年12月17日水曜日

Kiev

先週ウクライナ行ってきたっす。
首都キエフとドネプロペテロフスクの2都市っす。
ウクライナは3年程前に1度行ったことがあって今回が2度目。

前回も訪れた首都キエフ、いい町です。
モスクワよりもヨーロッパ調の建物が多くて、雰囲気が好きだな。
テルやレストランの対応もロシアよりフレンドリーですごく居心地がいい。
女性もきれい(な気がする)。
普段モスクワにいる時よりも落ち着けるんだな。

このキエフ、ウクライナの首都ではありますが、ロシアを語る上では外せない場所。
話はだいぶ遡って9世紀、キエフを中心とする最初のスラブ人国家「キエフ・ルーシ」が誕生します。
キエフ・ルーシは現在のロシア(西部)・ウクライナ・ベラルーシの広いエリアをカバーしていて、3国の共通の祖とされています。
1240年にモンゴル人(タタール人)に侵略されるものの、ルーシから生まれたモスクワ公国がロシア帝国になり、それがソ連そしてロシアへとつながっていくという流れ。

一方のウクライナはルーシ以後、ポーランドの領土になったり、ロシア帝国支配下になったり、一瞬独立したり、ソ連になったり、と辛い歴史を経験してきました。

ウクライナはソ連からの独立後、2004年の大統領選で親米のユーシェンコ政権が誕生。
これがいわゆる「オレンジ革命」と言われるやつです。
グルジアと一緒でアメリカの傀儡だという感じもあって、ロシアとは基本、仲悪いです。天然ガスの価格なんかべらぼうに吊り上げられてるし。

オレンジ革命で盛り上がったキエフの独立広場が右の写真。
昼間に時間がなかったので、えらい寒かったけど夜中ホテルから歩いて広場まで散歩しました。
ん~、これがロシアの出発点かぁ。
と、ちょっと感慨。

このところのウクライナ、経済危機の影響をもろに受けてIMFから165億ドルの融資を受けることになり、もともと低下していたユーシェンコ大統領の求心力も更に低下、大統領とティモシェンコ首相の関係が相変わらず悪くて内政も混乱状態。
通貨グリブニャは大暴落していて対USドルではこの3ケ月で60%くらい落ちた。
お蔭で滞在中は出費を抑えられたけど、ほんとに経済大丈夫かいな。
シモニシェンコ的に非常に心配です。

こうなりゃ、かわいい女の子を使って活性化すりゃいいんだよ。
なんか、一緒に行った人が夕食後ホテルのバーで一人で飲んでたら、どこからともなく女の子が近づいてきて逆ナンパされたらしいんだわ!
なんで、おれもバーに誘ってくれなかったのよぉ。

ウクライナ美女はやっぱレベル高いわけよ。
ビートルズの歌詞にもあるじゃん。
Ukrainian girls really knock me down ♪

2008年12月7日日曜日

冬スペック

うぃーっす。

11月19日に雪がどっさり降ったモスクワ、ついに冬が始まったなぁと。
みぞれらしきものはそれまでに何度か目にしていたけど、実質これが初雪。
例年は10月に降るものなのに今年は随分と遅かったんです。
でも、この冬は厳しくなるという予報があるようだから気を引き締めていかないと。

って言ってるそばから、その週末に風邪をひいちまって、ずるずると長引いて12月に突入。今でも完治せずのどにタンが絡みつく日々です。
日本から買い込んできた市販の風邪薬が全然効かないんだけど、一発で風邪が治る方法って何かないんかねぇ。

さて、こちらの冬で特徴的なものを少し紹介しましょう。

とつは靴。
モコモコの毛が中についた冬仕様の靴があるんです。
写真の通りビジネス用の皮靴ですら内側は毛だらけ。
これがないと寒い町を歩き続けるのが厳しいんだろうね。
車通勤のシモニフは普段このモコモコ靴を必要としませんが、先日外に長時間いる仕事があったので、初モコモコしました。

ん~、かなりいい!
全然冷えない。

日本でも北海道あたりには、同じような靴があるみたいだけど、東京では見たことないから新鮮な感じでした。
ま、モコモコはなくても日本には靴専用のカイロ、あるよね。
あれも今度チャレンジしてみようかなと思ってます。
かなり効きそうな予感。

雪が降るとモスクワの道路が目茶苦茶汚くなるんですわ。
スパイクタイヤによる道路の粉塵やら溶雪剤やらの影響で、どろどろになったシャーベット状の雪や溶けた水が真っ黒になる。
歩くと靴がすぐに汚れるから冬にきれいな靴を履くのは避けた方がいいんだよね。車に水たまりの汚い水をかけられることもあるし。
外を歩くときは安いモコモコ靴が一番。
そして、オフィスでは靴を履き替えるっていうのが理想かも。
車は車でびっくりするくらい真っ黒に汚れてナンバーも見えないくらいになるから、乗り降りする時は服に汚れがつかないように充分注意しないと。
気づいたらお気に入りのスーツのパンツが汚れまくっててショックみたいな。
あまりいい服も着ない方がいいな。

町には洗車屋が結構あって、この時期はかなり大活躍のはず。
洗車したらしたでまた数日後には真っ黒になってしまうけど、こればっかりは仕方なし。

もう一つ面白いのは、車の暖房。
エアコンとは別にシートに暖房機能があるんです。
うちのACCORDちゃんの場合だと、写真のようにギアの横にスイッチがあって、ONにすると5分もすれば座席がかなり温かくなって快適です。
これはほんとに使えるよ。
こっちに来るまで見たことなかったけど、日本にもある?
冬に早朝からゴルフ行く時なんかは是非とも欲しい機能だよ、これは。

ここモスクワ、ついに初雪だ、とは言ってもその後何度か雪が降った程度でここんとこ1週間はさっぱり。
今日なんて気温10℃近くまでいったから。
ほんとに厳しい冬になるんかね。
せっかくロシアにいるんだから、ちょっとは寒くもなってくれよ、と思い始めてしまうくらいの天気が続いてます。

でも、そんなには寒くなくていいぞ。

2008年11月16日日曜日

冬が始まるよ~

最近どこにも出かけるチャンスがなくてネタ不足気味なので、モスクワにある公園の話をちょっと。
両方とも夏の終わりに行ったのだけど、それまでは、公園なんて、という気持ちで全くのノータッチエース。
でも、やることが限定されているここモスクワでは公園に行って、散歩して、ベンチで本でも読んで帰ってくるっていうのも悪くないな、と最近は思います。

① カローメンスコエ
モスクワ市の南部の丘陵地にある自然保護公園。
緑が一杯のこの公園は、世界文化遺産にも登録された写真のヴォズネセニエ教会(昇天教会)を持つ由緒正しき公園です。

どんな人が公園を訪れるかというと、デート中のカップル、子連れの夫婦、引退後の老夫婦など色々。

教会も他にいくつもあって、青いたまねぎ頭のカザン聖母教会はかなりいい感じ。
中は広くないけど、今までこっちで見た教会の中では最も敬虔な教徒が多いという印象だったなあ。

公園の横にはモスクワ川が流れていて、たまたま暑い日に行ったので、ご覧のように楽しそうに川で遊ぶ人達の姿を見ることができました。
イカしたおねえちゃんがいなくて、逆に太ったおばちゃんに目がいってしまう悲しい状況だったけど、ここでは川だけじゃなくて、公園の芝生で水着を着て日光浴する女子を見ることができたので、全体的な眺めは悪くなかったね。

このカローメンスコエ、毎年秋にはちみつ祭りが開かれることで有名だったところ。
一昨年からツァリツィノに移ったんですが、公園の中にはBEE-MASTER’S FARMSTEADと書かれた、要は「はちみつ名人の家」みたいな木造建物があります。
昔、この周辺は蜂蜜だけじゃなくて、リンゴやらチェリーやらのフルーツなどもよく採れたんだって。

ちなみに先日ツァリツィノで買ったはちみつ、最近朝よく食べてるオートミールに入れたりして少しずつ消費中。

② 戦勝記念公園
モスクワ市の西部にポクロンナヤ丘という丘があります。
ここに83年から95年にかけて第二次大戦の戦勝記念公園が建設されました。
そんなに時間をかけて作ったとはとても思えないものですが、かなり広い公園ではあります。

超背の高いオベリスクっぽい塔が建っていて、遠くからでもあそこが公園だとわかる目印になってます。
他にもいくつかのモニュメントや教会がありとてもきれいに整備された居心地のいい公園。

カップルや家族連れもいるけど、こっちの公園で目立ってたのはスケボーやローラーブレードをやっている若者。
最近モスクワ中心部にちょくちょく行くのだけど、モスクワの若い連中は相当欧米化してきてるな、と感じるね。うまく表現できないけど、洋服も含めた全体的なセンスがロシアっぽくない感じで、笑顔も出てる。スタバあたりでお茶しながら周りを見回してみるとだいぶオシャレなやつが多い。
まー、そうは言っても全般的にはロシア人のファッションセンスってかなり???な感じだけどね。

ところで、この戦勝記念公園はクツーゾフ大通りという広い道路に面しています。
このクツーゾフというのはナポレオン戦争(1812祖国戦争)時に焦土作戦でナポレオン軍を撃退させた軍人の名前です。
園のすぐ近くにはこのクツーゾフさんを称えてご覧の凱旋門が建てられています。
パリの凱旋門と比べるとかなりしょぼい。

この戦争、ナポレオン軍を破ったのは、ロシアの「厳しい冬の寒さ」だったんです。

激戦のボロジノの戦いを経てモスクワに侵攻したナポレオン軍、しかしそこでは全てのライフラインを止められ、さらに数日間続いた火災で建物はほぼ全焼。
この焦土作戦で利用価値のあるものが一切なくなったモスクワ、ナポレオン軍の兵士・馬は飢え・疫病などで死んでいきます。そして冬の訪れと共に凍傷、さらには疲労により次々と兵士が亡くなっていき大きなダメージとなった挙句、ついにナポレオンはモスクワを退却することになったわけです。

こんな話聞くとほんと冬越せるか不安になってくるよなあ。
現時点でここモスクワはまだ降雪していませんが、今年の冬の寒さはかなり厳しくなるという予報があるらしく、かなりビビってる今日この頃ですわ。

2008年10月19日日曜日

はちみつ祭り

ロシアでは蜂蜜がよく採れるんです。
生産量は世界第7位。

8月下旬から今月上旬まで、モスクワのやや南にあるツァリツィノという場所ではちみつ祭り、というか、はちみつ市が開かれていたので、行ってきました。

ところが、これが辿り着くのに一苦労。
そもそもどこでやっているかを詳しく調べていかなかったのが悪いんだけど、会場を探し当てるのに歩くこと2時間以上かかった。
ツァリツィノという場所には大きな公園があって、その中のどこかでやっているはずだから、行けばわかるだろうと踏んでたのに、全然見つけられない。
地図を片手に車で向かい、道を間違えながらも公園になんとか到着したまでは良かったが、公園を歩きに歩いて彷徨いまくった。

でも、そのおかげで、ウォーキングとしていい運動になったし、その公園についてかなり詳しくなりました。
大きな池、始まりかけた紅葉はとてもいい感じ。
家族連れやカップルが秋の散歩を楽しむ姿は微笑ましくて心が和んだ。
奥の方には大きな屋敷というか宮殿というか(博物館だったかも)豪勢な建物もあって、非常に雰囲気のいい公園。
モスクワにはいくつか大きな公園があって、シモニフもこれまでに有名どころの公園をおさえていましたが、ここはかなり良かった。
ベスト3に入る、いや、トップかも。

さて、はちみつはちみつ、、、とぼやきつつ、うろうろ迷いながら、たまにロシア人に蜂蜜市の場所を聞いていたものの、みんな「わからない」という反応で、公園で遊ぶことだけが目的の様子。はちみつ目的は自分だけなのかな、と思っていたら、出ました、写真のミツバチサイン。
それに従って進むと、なんと公園の外に。
公園内じゃなかったのかよ。。。

そして、ついに発見!
ここかぁ~、ってほんとに口に出たよ。
やっと見つけた市は蜂蜜屋の嵐。
何百という露店が軒を連ねる会場は期間中最後の週末ということもあり、かなりの賑わい。
お前らどんだけ蜂蜜好きだよ、ってまじめに思ったね。

それにしても、ものすごい数のお店。
どのくらいあっただろ。
少なくとも300は超えてるんじゃないかな。
折角なので少量でも買って帰ろうと思ったものの、ロシア語も解読できないので、はっきり言って、店舗毎の違いは不明。
産地が異なるようだったけど、おそらくどこで買ってもそんなに変わらないだろうと思ったので、決めました、店員のキャラで。
選んだのは写真の頭がボンバーしてるおばちゃんの店。
カメラに向かって、あたいの蜂蜜おいしいわよぉ~。

一番小さいものを注文。
でも、一人もんには多すぎるくらいの量で、これで630ルーブル(≒2,500円)。
アカシアって種類のはちみつです。
普段はちみつを食べないもんで、未だに全く消費できてません。

みなさん、はちみつの食べ方、おススメありません?
イカした食べ方教えてくれたら今度はちみつ買っていきますよー。

2008年10月12日日曜日

激戦地へ

先日、ヴォルゴグラード、ロストフ、クラスノダールというロシアの南部に位置する都市に行ってきました。地図上で丸く囲んだ辺り。
もちろん初めての訪問でしたが、モスクワとは違ったロシアを見ることができて非常に良かったね。

この3都市、いずれもそれなりに大きな都市でヴォルゴグラードとロストフは人口100万人を超えてます。モスクワと比べるとお話しにならないけど、どこも町の中心部は賑わっていて、田舎町という感じは全然しない。特にロストフは町の繁華街が広範囲に広がっている印象で都会の雰囲気すらあった。東京で言えば吉祥寺クラスかな。東京のように高い建物はどこにもないけど。

移動はまずモスクワから飛行機でヴォルゴグラードに入り(1.5時間)、そこからロストフとクラスノダールには陸路で移動(6時間、3時間)。5日間かけたのでそれ程大急ぎというわけではなかったけど、体力的にはやっぱり結構疲れたよね。

ただ、車での長時間の移動は疲れる半面ある意味新鮮でもあった。
ヴォルゴグラード~ロストフ間の道路はかなりバンピーで、コーカサスあるいは中近東を思われる雰囲気もあって、ロシアっぽくないなと。ロストフとクラスノダール周辺は農業の盛んなエリアなので、町中に入っていくまでは見渡す限りの農地の中を走っていくんです。
ロシアって広いなぁって思える部分かなと。

そんな中、今回は唯一時間の余裕があったヴォルゴグラードの話をちょっと。
まず、笑ったのが、空港。
100万都市とはとても思えない、かなりしょぼしょぼの空港です。
滑走路からバスでターミナルビルに移動する時、乗っていたバスが突然の故障で発進できず。
ここまでよく来れたなこのバス。
ターミナルって言っても田舎の廃校みたいな薄暗くて今にも崩壊しそうな建物。

しかも到着後通されたBaggage Claimはターミナルとの横に設けられた単なる掘立小屋(写真の黄色のやつ)。嵐が来たら一発で吹っ飛んでしまいそうなレベル。
そして、そのBaggage Claimのエリアでベルトが回り出すのを待っていた時のこと。
「はい、そこ危ないよー。ちょっとどいてちょうだい。」というおやじの声と共に、荷台一杯に荷物を乗せたキャリアーが直接このエリアに進入してきて「はい、ここから直接荷物取って。」だって。
写真はみんなでキャリアーに殺到して自分の荷物を確保するの図。
ロシアの地方都市ってまだまだこんなもんなんだな、と。。。

ヴォルゴグラードのヴォルゴはヴォルガ川、グラードは町を意味しています。
ヴォルガ川はモスクワとサンクトペテルブルクの中間のヴァルダイ丘陵を水源とし、数々の都市を通過してカスピ海まで流れ込む全長3,690kmの河川で、「ロシアの母なる川」と言われています。
その名の通りヴォルゴグラードの町からヴォルガ川を望むことができ、川を横に見ながら細長い公園を散歩することができます。
しばらくそこを歩いて行くと、とある博物館にぶつかります。

ご存じの方もいるでしょうが、このヴォルゴグラードはもともとスターリングラードという名前で第二次大戦時、ドイツと半年以上の攻防戦を繰り広げた激戦地です。
その独ソ戦に関する資料や実際に使用された兵器などを集めた博物館がそれです。
博物館の横にはぼろぼろになった風車(?)があり、現在でも当時の姿のまま保存されています。

もう一つ、ヴォルゴグラードで行くべきポイントはママエフの丘。
そこにある「母なる祖国像」はロシアでも非常に有名なもの。
終戦20周年記念として建てられもので、全長85メートル(剣の先から)、重量88トンという巨大な像。麓まで行って見上げると、かなりの迫力がある。
もう夕暮れだったんで、写真はうまく撮れませんでしたが、昼間だと下のような感じ。
スターリングラードの戦いは史上最大の市街戦であり、この丘も当然その舞台。
激しいバトルゆえ冬になっても積雪しなかったと言います。
この戦いでの死者はドイツ軍30万人、ソ連軍50万人とされ、さらに戦前60万人であった町の住民が終結時には1,500人まで激減していたというから壮絶すぎる。。。

しかし、なぜスターリングラードでこれ程大規模な戦いが起きたのか。
スターリングラードとはその名の通り、スターリンの町。
ヒトラーは天敵であるスターリンの名を冠したこの町を何としても制圧することに固執したと言われています。ここを叩けば実質的なロシア軍の弱体化というだけでなく精神的にも大きなダメージを与えられると思ったのかもしれないね。
しかし結局この戦いに敗れたドイツ。これは彼らがかつて経験したことのない大敗北であり、第二次大戦の一つの大きなターニングポイントになったわけです。
興味が出た人は映画でも本でもチェックしてみて。

現在のヴォルゴグラードは・・・
いたって平和です。
公園で仲良くデートするカップル達がとても印象的でした。 (いいなぁ)

グルジアと戦争始めて、最近は国際社会で強気な発言の多いロシアだけど、もうちょっと大人な対応をお願いしますって感じだよね。アメリカもアメリカだけど、もうちょっと協調できないのかな。無理かぁ。。。

<ノー・モア・スターリングラード>