2009年10月26日月曜日

真央ちゃん・美姫ティー in Moscow

週末、フィギュアスケートGPシリーズ第2戦ロシア杯を観戦してきました。
浅田真央、安藤美姫の日本人スケーターが揃って出場するので、モスクワ在住の日本人にとってはやっぱり見ておきたいイベント。

二日目のフリーを観に行ったのですが、最後を飾るのがこの女子シングル。

前日のショートプログラムで3位安藤・6位浅田という状況でしたが、フリーを終えての最終的な結果はご存じの通り、1位安藤・5位浅田。
明暗くっきり。

真央ちゃんはしょっぱなのジャンプでいきなり転倒。
動きが硬いし、不安を抱えながら演技しているのがなんとなくこちら側にも伝わってくる気がしたなぁ。
GPファイナル出場どころか、このままだとバンクーバーにも出場できないかもね・・・
タラソワコーチもお怒りだぁ。


ところで、演技終了後選手達ってソファに座って得点を待つじゃないですか。
その時、真央ちゃんちょっと股開きすぎじゃない?(笑)
今度注目してみてください。


一方の美姫ティーは素晴らしかった。
一度ジャンプをミスしても、他の演技でそれをカバーしていたし、とにかく一番美しかったと思う。
もともと4回転跳べる人だから、ジャンプは回転をおさえれば問題なく跳べる。
見た目もかなりスリムになっていたし、演技もセクシーだった。
心身ともに充実している様子がうかがえました。
コーチのモロゾフさんに公私共に鍛えられているんでしょう(笑)

会場は満席とはならず、ロシアではあまり注目されていないのかも。
ただ、日本人的には一大イベントなので知り合いの人がたくさん。
わたくしは、お友達に取ってもらった席がなんと一番前の列だったので、選手の表情までばっちり観察できて実に楽しく観戦できたのです。

知り合いの方に反対側から撮ってもらった美樹ティー&シモニフの図。


ちなみにこのシモニフ、練習中の真央ちゃんと目が合いました。(笑)

スケートとは直接関係ありませんが、やっぱりロシアって駄目だなって思ったのは、大会の運営。
売店なんてほとんど無い、っていうか開店休業状態で、飲み物もまともに買えやしない。
これじゃ、スポンサーもつかないし、お客も集まらないぞ、と言ってやりたくなる。

さて、最後に真央ちゃんと美姫ティーの動画をどうぞ。

滑走前の練習を行う二人。


真央ちゃん、本番直前練習。

美姫ティー演技終了。拍手喝采。

2009年10月10日土曜日

空港でラッピング

最近、飛行機に乗る機会が多いんですが、ロシア並びにCIS諸国特有(多分)の慣習としておもしろいのが、空港での荷物のラッピング。

なんのこっちゃ、というわけで写真をどうぞ。

こんな感じで小型のキャリーバッグからスーツケース(ソフト)までテープでぐるっぐるにラッピングしちゃうんです。
何度かハードのスーツケースにも巻かれてたのみたぞ。(笑)

空港には専門の業者(?)がいて、専用の機械を使ってウマいこと巻いていくんだよね。
ロシア人曰く、中身の盗難防止とバッグへの汚れ防止が目的なんだって。

最近はその数も少なくなってきたと言いますが、空港のこのサービスはとても繁盛していて全くお客が途切れません。
どっかからテープ買ってきて自分の手で自ら巻きつけるツワモノもなかにはいる程ラッピング需要は高い。

そんなもん必要ないだろ、とCIS以外の普通の人々は思うでしょうが、彼らはそれが普通だと思っているのでこうなるんです。
ソ連時代の名残なんだろうね。

モスクワ・ドモジェドボ空港で試しにいっちょ巻いてみようかと思ったんですが、料金が250ルーブル(≒750円)もしたので馬鹿らしくなってやめてしまった。

自らラッピングする人の気持ちが少し理解できたような。

でも、理解できないような。(笑)

2009年10月3日土曜日

イポーニッツとして

ウラジオストクと並ぶ極東ロシアの中心都市・ハバロフスクへ移動。
町はウラジオよりもヨーロッパ的な印象を持ちました。
建物がきれいでしっかり区画整理されており、公園などの緑も豊富。
この町を象徴するアムール川へも夕刻に行くことができました。
全長世界8位、流域面積世界10位で中国・モンゴルにも注ぎ込んでいる大河です。

翌日、モスクワへ帰る為に空港へ向かう途中、道沿いにある公営墓地に寄ってもらうようリクエストしました。
その一角にシベリア抑留で命を落とした日本人の墓地があり、そこを訪問したかったから。
40万人とも60万人とも言われる抑留者のうち、6万人が過酷な労働や厳しい寒さで死亡し、ここには約300人が母国への帰還を果たせず眠っています。
「抑留死没者に慰霊の誠を捧ぐ」
の文字が胸に響く。

日本人墓地はハバロフスクだけではなく、イルクーツクやノボシビルスクなど広範囲に渡って建てられており、また、日本人抑留者による建造物やインフラが各地に点在しています。
もちろん日本人だけでなく、ドイツ人・イタリア人・ハンガリー人なども当時流刑地とされていたシベリア地区で同様に強制労働の日々を送っていたわけで、彼らの魂もこの一帯に眠っています。

人は誰でも愛国心があるものだと思う。
でも、日本で普通に生活しているぶんには、国家意識や民族意識を自覚することはあまりないでしょう。
一歩国外に出れば、特に海外で生活するともなれば、日本人であることを強く意識して、極端ではないにせよ、いくらかナショナリスト化するような気がする。

よく考えたら、過去の日露の歴史を踏まえ、日本人として自分がロシア人とどう接していくべきか、これまで深く考えたことがないです。

シベリア出兵やシベリア抑留など極東エリアは日本と実に因縁深い。
ここを訪れたことで、日露関係全般やロシア人との接し方について、自分なりの考えを一度整理しておきたいと思ったんです。