ハード・ロック/へヴィ・メタルというと、もはや時代遅れのダサい音楽であると誰もが感じることでしょう。
しかしながら、80年代・90年代の古き良き時代にはビルボードのチャートを大いに賑わしたメインストリームであり、その時代を知る人間を今もアツくさせる刺激的な音楽だと思います。
ぼくもそんな人間の一人として、最近はこちらの仲間とメタル談議で盛り上がり、ライブに行きまくるようになっています。
3月18日 Scorpions
4月18日 Gary Moore
4月22日 Yngwie Malmsteen
4月25日 Metallica
という具合で、最後の3つについては8日間に集中しているという自分でも信じられないメタルっぷりです。
高校卒業後はほとんどこの世界から離れていた為、古い曲しか反応できませんが、どれも強く印象に残る素晴らしい公演でした。
そんな中で、スコーピオンズの話を取り上げてみたく。
スコーピオンズは1972年デビューという超ベテランのドイツの大御所バンドです。
彼らはロシアの親善大使となっていて、年に一度は必ずモスクワにやってくる程、絶大な人気を誇っています。
なぜかというと、“Wind of Change”という曲の影響がすごく大きいからなんです。
1990年にリリースされた14作目のアルバムに含まれたこの曲。
なんと、ロシアをテーマにしているんです。
I follow the Moskva
Down to Gorky Park
と歌詞には実際の地名も飛び出し、ソ連崩壊からドイツ統一を感動的に歌い上げています。
PVにはゴルバチョフ書記長の姿も見える。
冷戦終結、ベルリンの壁崩壊という激動の時代にあって、彼らが全世界に発信した平和祈念のメッセージソングだと理解しています。
これは、メタルの枠を超えた永遠の名曲だと思う。
さらに、スコーピオンズは88年にペレストロイカ最中のサンクト・ペテルブルクでコンサートを行っただけでなく、今や伝説のイベントと言われている翌89年のMoscow Music Peace Festivalにも参加しており、ロシアとの関わりは実に深い。ちなみにこのイベントには彼らの他にもBon Jovi, Motley Crue, Ozzy Osbourneなどの超大物が出演しています。
彼らのコンサート会場を見渡せば、10代と思しき若者もいれば孫がいそうなおばちゃんまで様々。
ロシア人のスコーピオンズ愛と、スコーピオンズのロシア愛を感じ、大いに盛り上がることができる最高のショーだった。
スパシーバ、モスコー!!
と叫ぶボーカルのクラウス・マイネの姿が今も目に焼き付いています。
そんなスコーピオンズですが、今年1月、今回のワールド・ツアー後に解散することを発表。
ただ、ツアーはover the next few yearsと公式ウェブサイトにあるので、きっとあと1,2回はモスクワに来てくれると信じてる。
次回も必ず観に行ってみたいと思っています。
ロシアではこの種の音楽の人気がそれなりに高いのか、結構レアなバンドもやってきます。ヨーロッパのバンドは距離的にも近いしね。
これで一息ついたメタル公演ですが、なんと来月このシモニフが世界で最も愛するバンド、GUNS N’ ROSESの来露が決定しています。
そんな嬉しいニュースが飛び込んできたのと時を同じくして、先日カザフスタン訪問時にバンド名そのままのレストランを見つけました。もちろんバンドに無許可でしょうが。。。
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