2011年5月21日土曜日

Birthday in Barcelona

初のスペインはバルセロナへ。
ナポリから近距離だし、マドリッドやアンダルシアは別の機会にまとめて行こうということで。

ここは超がつく程の大都会。
Cathedralのあるゴシック地区以外に歴史的という要素はないが、芸術の町と言われるだけあって、しっかり区画整理された街並みは美しい。空港は広々としてきれいだし、地下鉄他交通機関や治安も問題ないのでとても観光がしやすかった。

到着と同時にとにかく見に行ったサグラダ・ファミリア。
上から見下ろすバルセロナもなかなかのもの。
ガウディの意図通り、内部は外からの光を多く取り込みとても明るい。
教会という感じはしないが、これはこれで新鮮なので良い。

スペインと言えば、ということでフラメンコを観賞。
これが本当に素晴らしかった。
踊りにストーリーがある。
踊り手の真剣なまなざしに吸い込まれるようにショーにのめり込んでしまった。
臨場感も抜群ですごく見応えがあり、「情熱の国」を最も感じる瞬間だった。
結局、二晩続けて見に行ったよ。

もう一つのスペイン名物である闘牛は訪問時に開催されておらず、見ることは叶わなかったが、サッカーのFC Barcelona(通称バルサ)の試合を観戦できた。現在世界No.1のクラブチームと言えるバルサの試合はサッカーファンでなくとも目にしておきたいもの。事前にどうしてもチケットを確保できず、当日の朝2時間半並んでようやくゲット。
同じくバルセロナをホームとするRCD Espanyolとのダービーマッチだったが、エスパニョールのファンは全く見当たらず。バルサのファンで10万人収容の会場は満員御礼。
ただし、シモニフのような観光客も大変多い印象。
コアなファンも当然いるが、熱狂度で言えばローマで観たラツィオの方が断然上。
アナウンスや音楽などもアメリカンスポーツのようにエンタメしていたので、少し拍子抜け。欧州サッカーの硬派な雰囲気を味わいたければバルサは少し違う。
それにしても、これだけ世界に名の通ったチームに限った話かもしれないが、サッカーはとても大きなビジネスなんだと思ったよ。

バルセロナには美しいビーチがある。
ロシア人にとってこのビーチの存在というのは観光において最も重要な要素。
らしい。
気が滅入りそうな長い暗黒の冬を超え、心地良い季節を迎えれば、太陽の降り注ぐ海で羽を伸ばしたいと思うのは実に自然な心理だとロシア生活を送るなかで思うようになった。
そういうわけで、ここバルセロナも彼らには非常に人気の高い観光地。
09年データですが、ロシア人の海外旅行先トップ10は次の通り。
1位 トルコ
2位 エジプト
3位 中国
4位 フィンランド
5位 ドイツ
6位 イタリア
7位 スペイン
8位 ギリシャ
9位 タイ
10位 UAE
1,2,9位についてはビザが不要あるいは現地の空港で取得可能という事情もあるが、ビーチ目的というのが表れていると思う。
トルコの場合首都のイスタンブールよりもアンタルヤやアランヤなどが人気だし、エジプトもカイロではなくシャルム・アッシャイフやハルガダという具合。

5月1日にモスクワからローマに渡り、5月9日の誕生日はバルセロナで過ごした。
戦勝記念日のロシアは例年通りのお祭り騒ぎだったようで。そして、夜は恒例の花火。
おそらく来年は日本!(だと願いたい)
最後のモスクワでの夏を思い切り満喫することにしよう。

2011年5月14日土曜日

ナポリを見て死ね

という言葉がありますね。(誰が言ったか知らんけど)
モスクワから成仏する前に行ってきた。
初上陸のナポリはローマから電車で1時間10分という近さ。
ヴェネツィアやフィレンツエのようにこぢんまりとした町なのだろう勝手に思っていたので、想像以上に都会で驚いた。

最大の目的はとにかくピザが食べてハッピーになること。
まずこのピザありきで今回の旅行の行き先を決定。そして、ナポリを軸にその周辺をまわろうと。既に2度訪問していたローマはモスクワからナポリへの直行便がないという理由で降り立ったにすぎない単なる経由地でした。

実際のところ、ピザはうまかった。
一人で直径35センチを完食するのは骨が折れたが、現地人と同じように振舞ってみるのも旅の醍醐味だね。

ナポリは市内に見所は少なく、周辺に足を延ばす必要があります。
青の洞窟で有名なカプリ島はフェリーで1時間弱。
観光客ばかりではあったが、島の雰囲気は良い。美しい海を見てみんな気分がよくなっている感じかな。
島一周のボートに乗り込んでみた。
青の洞窟は残念ながら高潮で内部に入れなかったが、非常に満足度の高いものだと思う。洞窟の上には日本へのメッセージが見えた。
ポンペイ遺跡も訪問した。
西暦79年のヴェスヴィオ火山噴火で消滅した都市。
発掘作業は今も続いているようだが、かなり大規模な遺跡で町の区画や水路などきれいに残っていてとても見応えがある。
今回はナポリからの日帰りツアーに参加し、遺跡の全てをカバーする時間がなかったのでやや不完全燃焼。それでも、強く印象に残る場所だったよ。

そして、最も感激したのが、アマルフィ海岸。
海岸沿いにいくつかの町が点在しており、その中でもポジターノは抜群に良かった。
青い海、抜けるような空、綺麗なウェーブの海岸線、切り立った崖、そこに建つ白い家々。
これまで見たことのない種類の景色を堪能できたので、本当に来た甲斐があった。
アメリカ人はWow!を連発していたよ。^^
ナポリに来たら、青の洞窟だけとは言わずポンペイやアマルフィにも必ず寄ってみるべき。

ローマと違ってここナポリでは中国人やロシア人といった新興勢力はあまり見かけない。欧米そして日本の観光客が多く、またイタリア人の国内旅行者も大勢来ていた。
イタリア旅行はローマ以北が中心と思うが、ナポリも決して見逃すことができません。
よく治安が悪いと言われるし、確かに夜は場所によっては雰囲気の良くないところもあるので、注意深く行動する必要はあるが、そんなマイナスを帳消しにして充分おつりがもらえる程の素敵なイタリアが待っているはず。
それにしても今回何が良かったって、天気が素晴らしかったね。

そして、ナポリから最終目的地のバルセロナへ。

2011年5月6日金曜日

ローマの休日

フィギュアの翌日から休暇でローマへ。
今回で3回目だった為、観光というよりは買い物などでのんびり過ごそうと。
ところが、丸二日あったので初日は市内をひたすら歩いていたところ、美術館などを除いて主要な見所をほぼカバーしてしまった。
これまで未体験のコロッセオの内部に行けたのは今回の大きな収獲。
外から見ても威風堂々としたその存在には目を見張るものがあるが、中は中で実に迫力に満ちておりかつ歴史を感じさせる凄い建築物だと思った。
ローマの写真はたくさんfacebookにアップしているので是非チェックしてみてください。

ちょうどローマに到着した5月1日はバチカンでカトリックの式典が行われていた為に町が大混雑。
前ローマ法王のヨハネ・パウロ2世が「聖人」の一つ前段階の「福者」になる列福式という式典だそうで、終了後ですらサン・ピエトロ大聖堂の前は御覧の通り。



世界各地から100万人の信者が訪れたそうです。
どうりで航空券もホテルも値上がりしていたわけだ。
市内は一部のエリアで交通規制が敷かれていましたが、観光には支障がなく、逆に大きな式の現場に遭遇して運が良かったと思えました。

さて、久しぶりのイタリアでしたが、やはりめしは美味い。
町を歩いていて適当に選んだお手頃価格のトラットリアで食べたこのパスタ、驚愕のおいしさだった。トマトも違うし麺も違うし、結局全部違う感じ。
それから、ちょうどサッカーのセリエAを観戦できる日程だったので、ラツィオ対ユヴェントスの試合に出かけた。
現所属選手のなかではデルピエロとブッフォンしか知らないという程サッカーには疎いのですが、折角の機会なので80ユーロの席を購入し自らの気持ちを盛り上げる。
会場のスタディオ・オリンピコはSSラツィオだけでなく、かつて中田ヒデも所属していたASローマのホームスタジアムでもある。
ローマダービーの時には相当危険になるようだが、今回は席がメインスタンドだったこともあり特に問題なく観戦できた。
何と言ってもラツィオサポーターの応援にガツンと大きな衝撃を受けた。
音量、熱気、一体感というものがハンパない。
相手チームへのブーイングは特にインパクトがあったなぁ。
本場のサッカーってほんとに凄いんだってことを肌で感じたとても貴重なローマとなりました。

ところで、ロシアはちょうどこの時期日本のように連休があるのです。
4月30日~5月2日と5月7日~9日の2度の3連休があり、それをつなげて10連休にする人も少なくない。
ローマにも大勢ロシア人が訪問していましたが、とあるアウトレットモールで買い物をしていた時の話。
入店するやいなや「ロシア語話せるか?」とロシア語で話し始め、わけのわからない店員は英語で要件を聞き出そうとしている。結局ロシア語で畳みかけるだけで全くコミュニケーションにならず不満そうにその場を去ってしまった。
実はこういうロシア人って結構多いんです。
個人的にはあまりこの人達の感覚がわからないのだけど各地でよく見かけます。
チェコのようにロシア語通じる国もあるけどイタリアは無理だよ、おっさん。と言ってやろうかと思ったが、よく考えたらこういう日本人のおばちゃんもいるっちゃいるなぁと我に返り少し反省。

さて、ローマからナポリへ移動します。

2011年5月5日木曜日

感動のフィギュアスケート

やはり行ってしまいました。
4月30日、フィギュアスケート世界選手権の女子フリーを観戦。
当初の日本開催がロシアに変更になったこと、そして大会結果については皆さんご存じの通りでしょう。

まず会場に入り遭遇したのが、既に競技を終えた男子選手3名とモスクワ日本人学校生徒達の日本復興イベント。
高橋選手。
小塚選手。
織田選手と固い握手。力強く手を握り返してくれたよ。
ロシアの法律上?か何かの理由で募金は集められなかったそうで、代わりに日本に対するメッセージを紙に書いてもらいそれを回収していた。書いた人はこの「甦れ日本!!」ステッカーをもらう。

この時点ですでに大きな満足感を得ていたのですが、競技の方はそれを超越していた。
日本人選手は村上佳奈子、浅田真央、安藤美姫という順番で登場。

かなちゃんを実際に見たのは初めてでしたが、持っている雰囲気やその佇まいがとても魅力的な選手。躍動感あふれる演技とピュアな笑顔でおじさんを魅了してくれました。将来がとても楽しみな選手。

そして今回最もシモニフの心を揺らしたのが真央ちゃんの演技。
ロシア人選手を除けば、観客からの声援が一番大きかった彼女。
多くの在モスクワ日本人が観戦に訪れていましたが、外国人からも非常に人気が高い選手。
練習の滑走では表情が硬く、いかにも失敗してしまいそうな雰囲気を出していたのですが、演技直前の大声援がそれを変えた。
会場から突然ウェーブのように沸き起こった真央コール。
子供から大人まで会場中が彼女の演技の成功を期待していた。
このところの真央ちゃんは以前に比べるとあまり調子が良くないが、誰もが復活して欲しいと願っている。
彼女の姿と今の日本の状況が少し重なって見えて、みんなの期待値もいつも以上に高かったのかも。そのくらいどこか特別な声援が送られていたように思えた。
そして、その期待に100%応えた真央ちゃんは本当に素晴らしい。
実に感動的なスケート。
たくさんの日の丸が揺れた。

美姫ティーについてはもはや何も言うことはありません。
キム・ヨナを逆転して優勝に輝いた彼女は間違いなく世界ナンバー1。
君が代をここモスクワで聴けるとは思わなかった。
ミキティー、ありがとう。心底感動した。